新譜と一緒にStay-at-home
Hjemmesittere med nytt album - 07/10/01
元記事:Henning Poulsen in Panorama 翻訳:kyebi

ローレン夫人は、ニュー・アルバム『Reasons To Stay Indoors』でsmoothな音楽を作ろうというSAVOYを責め立てるノルウェーの音楽記者たちを面白がっている。「批評家たちは曲を気に入ってくれるけど、(批評が)良過 ぎるのよね」と彼女は笑う。

SAVOYは特別マスコミ受けする方ではない。Se & Hoe(※日本の「フォーカス」「フライデー」のようなゴシップ 誌)は、決して彼らの冷蔵庫に何が入っているのか見ようとN.Y.の自宅を訪ねたりはしないし、ポールとローレン・ワークター・サヴォイ夫妻は、決して世界平和などを議論するためにソファーで裸の写真を撮ったりはしない。しかし、SAVOYは、a-haのソング・ライターであるポール、アメリカ人のローレンとドラマーのフロード・アンランドがメンバーであり、現在1996年のデビュー・アルバム以来彼らの4枚目となるアルバムを発表した。だからといって、彼らに会見するのは容易ではなく、当然レコード会社は、サヴォイ氏自身や彼の妻、そしてドラマーとだけのインタビューはお断りだと強調していたけれど、ある晴れた秋の日、レコード会社の一室で彼らと会うことができた。

ニュー・アルバム『Reasons To Stay Indoors』について、家にいる方が好きだという3人に尋ねるのはまったく自然なことといえる。
「そんなこと聞くなんておかしい」とローレン。ほとんど話をしてくれたのは彼女だった。
「家で過ごすのが大好きなの。ポールはいつも努めて私の側にいようとしてくれるし、このことは『If You Won't Come To The Party』(ファースト・シングル)にすごく影響してる。私たちの他のアルバム(『Lackluster Me』)にもこれに似た曲を書いてるし、タイトル・ソング『Reasons To Stay Indoors』はポールについて書かれたものであると同時に、彼自身についてじっくりと書かれたものなの。内容は、ある男性が大学へ行って、社会的拒絶に遭うっていうものだけど」とローレンは説明する。
「どんなタイトルでもよかったんだ。外に出ない理由なんて、みんな1つや2つあるし、CDのタイトルはそれを言ってるんだ」とアメリカン・ブリティッシュのフローデ・アンランドは言う。ローレンに話を聞く時はほとんど英語で尋ねている。

ローレンは、ファースト・アルバムでの彼らは、お互いにまったく違う歌い方をしていて、誰もがうんざりしていたという。
「私たちは何か新しいものに挑戦したかった。今回のアルバムで、私たちはある波長を見つけたの、私たちが好きなムード、私たちが内に秘めていたようなね。Coldplayみたいな。私たち、それがはっきりと表れている今回のアルバムには十分満足してるわ」とローレン。

Layer cake play(レイヤーケーキ・プレイ)

3人の友人の1人、ジョー・マーディンは、今回のニュー・アルバムのほとんどの曲でストリング・アレンジを担当した。ジョーは有名プロデューサー、アリフ・マーディンの息子であり、彼は一方でビージーズ、ダスティー・スプリングフィールドやローラ・ニーロと仕事をしている。
「初めて『Once Upon A Year』のアレンジを聴いた時は、全体的にすごく可愛いくてまさにディズニーって感じだった。ディズニーはすごい人気だしすごく魅力的!(でも)私思ったの、ああ神様、これはSAVOYじゃないって。私たちにこれは使えないって。でも次第に、私こういうレイヤーケーキ・プレイが好きになったわ、今時こんなリスキーなことする人なんていないでしょ?」とローレンは雄弁に尋ねてきた。
「こういうパワフルなストリングを聴くと、素晴らしき70年代を感じるよ」とフローデが口をはさんだ。

-ほとんどの批評家は楽曲がsmooth過ぎるって思っているようですが?
「ええ、それって可笑しくない?笑っちゃう。確かにsmoothなものにしようっていうアイディアはあったわ。私たちの他のCDはすごくバリエーションに富んでいたから、『Reasons To Stay Indoors』がもっとパワフルなアルバムになるように(今回は)まとまったんだと思う。批評家たちは曲を気に入ってるって書いてるけど、同じくらいイイ曲がいっぱい詰まってるから気に食わないのね。『良すぎる』って」とローレン。

-アルバムは前作より興行的なんでしょうか?
「今作はより今風になったと思うけど、何だかSAVOYじゃないみたいだって考えてる人もいる。もしそうなら、より人間臭いものが出せたってことだし、私はそれでいいと思う。私たちは、別に前々からもっと興行的な方向へ進もうとしていたわけじゃないし、決めてさえいなかったのよ。そうなりえるって確信を持ってる批評家もいるけど、そんなことはない」とローレンは答えた。

「僕は、これは『Mountains Of Time』からの当然の成長だと思う。マスコミが刺激的な批評をしたから、突然、僕らはどこまでいけるかとリスキーになった。僕らは『Mountains』に十分満足していたわけじゃない。音楽は様々な方向に進んでいくんだ。今回のニュー・アルバムが同じ曲を流し続けている間にもね」フローデはそうつけ加えた。

ヘロインみたいなミックス

SAVOYは、ポールのa-haとの契約のため進退を繰り返しながら、2000年春にレコーディングを開始した。いつものようにSAVOYはすべて自分達でプロデュースをこなし、いつものように辛抱強くミックスをこなした:ジェイソン・コルサロ(※B'zのリミックスなどは彼がやってます)、Michael Ilbert(※Brainpool、ロクセットのプロデュースなどで知られています)やZed(※ニュージーランドのバンド)が、別々に、どのトラックも数え切れないほどの様々なバージョン(のミックス)に協力した。
「私本当に狂ってた。麻薬中毒者みたいなの。ヘロインをやってるみたいだった。ただもう打つだけ。ただ曲が他のミックスが加わってどんな曲になるか聴くだけなのよ」とローレン。

ファースト・シングルに『If You Won't Come To The Party』を選んだのはレコード会社のEMIで、一方でP4のヘビー・ローテーションが決まった。
「EMIは前作のファースト・シングルに『Star』を選んだけど、私はファースト・シングルとしてはイマイチだって思ってたの。でも間違ってたわけよね」とローレンは認めている。
SAVOYはほとんど完全なアルバムを作ったけれど、『Reasons To Stay Indoors』に収録されていない曲もある。今回収録されなかった曲は、1年かけて(次の)ニュー・アルバムで紹介されるかもしれない。

-ボーカリストとして、今はもっと気楽に考えられますか、ローレン?
「そうね…フフ。まあね。ええ、以前は歌うのがイヤだったもの。私ずっと音符と顔を会わせなければいいって思ってた。でも今は本当に歌うことが好き。私の声を好きって言ってくれる人がいると元気が出ちゃう。私のことを素晴らしいソングライターだって言ってもらうことより光栄に思うのも、ボーカリストとしてずいぶん自信がついたからね」とローレン。

フローデはこう考える。SAVOYは、ローレンが歌い出したことで、新たに幅が出たのだと。彼はバンドが確かなボーカル・ハーモニーを創り出したのだと言う。
「前作では2つのトラックを一緒に歌ったんだ、『Man In The Park』のようにね。今はよく一緒に歌うよ。そうすることでスパークが起こるんだ」とフローデ。

-バンドとして、あなたがたはどのように成長してきましたか?
「ポールに関して言えば、ファーストの『Mary Is Coming』でもう十分だった、答えがわかってて、手ごたえもあって、すべてにおいて彼はもう経験済みだった。とがった崖みたく鋭いんだ」とフローデ。
「私たちは地下室で『Mary』を演奏してたの。そこじゃ私いつも『ストップ、最高。もうこのサウンドに何もしなくていい。このままでいきましょう』って言ってた。ポールは過剰生産体質でしょ。私たちが『Lackluster Me』をレコーディングしだした時、私イライラしちゃって。ポールは自分の求めているものを形にできる人で、私にでさえ、将来そのアルバムがものすごいものになるだろうってわかっていたから。私たちは今回のニュー・アルバムで、良いバランスを見つけた思う」とローレン。

-それでは、今作のお気に入りは?
「私のお気に入りの1曲は、『Five Million Years』。歌詞に幅があるから。実際、どのアルバムにも良い歌詞が行き届いてると思う」とローレンは、彼女がPanoramaの記者を捕まえる前に話してくれた。
ローレン「あなた、CDを聴く時歌詞は読むの?」
Panorama「あー。ええ、よく読みますよ」
ローレン「(ニューアルバムを聴いて歌詞を読んで)打ちのめされた?それともどのPOPCDと同じように聴いただけ?」
Panorama「あー、それは難しい質問ですね。あなたが何と比べているかにもよりますが、ええ、聴けば耳が好むような、まったく簡潔な文章とフレーズだと思います。それってもしかしたらあなた方がステレオタイプなフレーズをあえて避けているから?」
ローレン「そうね、それは私たちの曲の強さの1つだと言えるわ。だって、これまで語られることがなかったようなストーリーがあるし、普通じゃないテーマを取り上げているもの。今世の中のほとんどの歌詞ってすごく典型的なものばかりじゃない?男が女とくっついて、女が男とくっついて、とかなんとか。私たちは意図的にそういうものを避けているし、私たちはこれまでのものとは違うものを作れるって、私は信じているの」
-あなた方にとって音楽のある人生は大きな意味がありますか?
「当然よ」とローレンは微笑む。
「そう書いてあるじゃない」

-あなた方は(お互いの存在を)不愉快に思っていますか?
フローデとローレンは顔を見合わせた。その質問に少し不機嫌な様子だ。
「いいえ」二人ともコーラスで答える。
「SAVOYとやってる時は楽しいよ、だって同時に自分の他のどのプロジェクトにも時間を当てることができるんだからね」とフローデ。
「私たちが不愉快な時は、(私たちの)音楽を聴けばわかるでしょ。今はそれでも好きでやってる仕事だから」
ローレンが続けた。
「僕にとっては、自分の作ったSAVOYアルバムは楽しくてたまらないよ。今回はもっと参加出来たよ、ポールのケツをもっと蹴ってやろうと思ってね」とフローデは皮肉って言った。

-ポールとローレンが結婚してから、ご自分のことを、ベビーバギーの車輪にしかならない(足手まといじゃないか)と感じてはいませんか?
「まったくないよ。そう感じることこそおかしいと思ってる。今僕らは一緒に仕事して、一緒に暮らしている。アルバム製作の間は、オスロとN.Y.両方の彼らの家で過ごしていたんだ。ずっと何の問題もなくやってるよ。ファミリー対フローデとか、そんなんじゃない。僕らはバンドなんだ」と答えるフローデ。

「その通り、私たちはSAVOY。私たちはただの1組の夫婦とフローデじゃない。それに、私たちは信じられないくらい音楽のテイストが似ているし、そのことですごく助かってるの。私たちは同じ方向性を持っているのよ」とローレンは言う。
-でもあなた方は決してお互いにヘビーな内容には触れませんね?
私たちは必死になって尋ねた。
「もちろん、ライブを演ってればいつだってそういう場面に陥るわ。お互い衝突するのはそういう時だけで、たいていポールと私なんだけど」とローレン。
「ポールはすごくアグレッシブな完璧主義者だから。1度でもミスったら、あの狂気に満ちた視線で睨まれるのよ。それで私はイイ子ちゃんにさせられてイライラ。で、フローデは何時間もその険悪なムードの中座ってなきゃならない。結局フローデが怒りだして、自分の言い分をブチまけるんだけど、その時の彼ったら、すごく笑えるの」とローレン。
-どんな風に?
「僕に聞かないでよ」フローデはそう言って私たちを追い払う。
「ほら、わかってるんでしょ。めちゃくちゃ笑ってるじゃない。あなた歩き回ってめちゃくちゃ笑ってるのよ」
とローレンが笑う。

-あなた方はどんな風にライブで演奏するのが好きですか?
「最初は大嫌いだった。モニターはいかれてるし、聴こえるのはすべて自分のいかれた声といかれたギターばかり。コンサートのエンディングでは泣いちゃうし。だからもう二度と絶対演らないって誓ったんだけどね。でも今は大好き」

-でも、それはツアーをやるにつれてひどくなりましたか?
「僕らはいつもあまり時間が持てなくて、それでも実際は毎年N.Y.辺りのクラブで演奏していたんだ。小さなクラブで、自分の機材で、自分のボックスに腰かけて、自分たちの前に演奏してるバンドの出番が終わるのを待ってるんだ」とフローデ。

来年のヨーロッパ・ツアー

ローレンとフローデは、小さなクラブを回るヨーロッパ・ツアーを来年はやらないと言っているわけではなく、それはまた、ノルウェーで少なくとも1回はコンサートをやるということなのだ。
「『Mountains』はヨーロッパの大手からリリースされて、簡単に完売してしまった。私たちはいい批評で大金を得て、このことが後々の売上のベースになったわけだけど。少なくとも、それが会社が私たちに話したことなの。だから今回はもっと売れてほしい」とローレン。

だからといって、メンバーが皆金銭的成功に頼っているというわけではない。ポールとローレンには、フローデのプロジェクト活動が最盛期の頃、a-ha時代の貯えがある。昨年フローデは西ノルウェーのバンドPopiumとのアルバムをリリースし、さらにSondre Lercheのデビューにも協力していた。フローデによると現在はもう解散してしまったというのだが、以前はちょっとした伝説的(バンド)Chokolate Overdoseでプレイしていたこともある。
-Chocolate Overdoseがベストだったのでは?

-SAVOYとChocolate Overdoseでプレイするその違いは何ですか?
「違いは、ポールだね。だって彼は有名だし、すごくいいプレイを経験してるしね。特に彼はノルウェーじゃアイドルだからね。もしChocolate OverdoseがSAVOYぐらい成功してたら、僕らは狂喜しただろうね。僕らは1クローネ稼ぐ以外は国中をツアーして回ってたからね。ポールはすでにもうそこにいて、スターだったし、彼の経験は素晴らしいよ」

-ポールのa-haでの活動はSAVOYにとってプラス、マイナス?
「難しい質問ね。実際どっちとも言えるの。a-haには時間を盗られるでしょ、そのことに対してあまり関心はないけれど。一方でこのアルバムはこれまでのどのアルバムよりも上手くプロデュースされてるから、私はポールがどんな環境でも、音楽の仕事をうまく完璧にこなしているんだと思ってる」とローレン。
「私、a-haがやった『Velvet』のバージョンは好きじゃないの。a-haはただ私たちのを取っただけ」
ローレンはつけ加えた。

ゲスト・スター、ポールの紹介

頼みの綱のセコンドがミーティング・ルームに通じるドアを引く、そして、まったく驚いたことに、それはポール・ワークター・サヴォイで、彼は音もなく入ってきた。ポールはジャケットのポケットに少し手を入れて、椅子を探していたが、諦めると、ローレンのそばに身を落ち着けた。残りのインタビューの間、ポールは概してほとんど沈黙を守り、ローレンとフローデと同意見なら、口を挟むといったようだ。

-『Mountains』はノルウェーでのセールスは倍ありました。『Reasons』はどうしたら同じようにセールスを出し、さらに本国以上のセールスが出せるのでしょう?
「わかるわけがない」とポールがブツブツ。
「さあね。魔法の水晶玉に聞いてみましょうよ」とローレンは笑った。

インタビュー残り2分を切った。すぐにSAVOYは、どうしてポールがa-haの新たなスーパー・メガヒットを書くために自分の時間を費やさないのか、タブロイド記者の1人に料理されることだろう。

-「ニュー・アルバムの曲や、sex, drugs & rock'n'rollのお話もお伺いしましたが」私たちは焦っていた。
「これまでのことは何も」フローデがローレンの薬の消費量に気づく前に、笑いは消えていた。
「そうね、アメリカじゃ妊婦薬は簡単に手に入るの。私はそれに頼ってるんだもの。インフルエンザにかかったり、気分がよくない時には、ベッドに入る前に薬を飲むでしょ。それが自分をダメにするのよ。もしそれがただの薬だとしても、もしそれを州のスーパーマーケットで合法的に手に入れたとしてもね。でもノルウェーじゃそれが通用しないから、家に常備しているの」とローレン。
彼女もまた、シェリーを飲んで休んでいると、赤ん坊の泣き声で2回はバタバタと起こされてしまうのだ。

-それでは、これがあなた方の最近のロック・ライブというわけですか?
「そのようね」と認めるローレン。
「私ビッグ・スターってみんなジャンキーなんだと思ってたけど?」
「彼らには僕らより優れた出版者がいるんだよ」とポール。
「そうね、お金なんてみんな嘘っぱちよ。あなたの周りにはいい音楽を創る才能ある人間がいるものね。だからみんなヘロイン常用者になって、みんな腐っていくんだわ。ロックンロールの決まり文句よね」とローレンは締めくくった。